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わが国の烏骨鶏は、古く(1600年代?)中国から渡来したもののようですが、同じく中国からヨーロッパに渡って飼育されてきた系統があります。これをシルキーと呼びます。 烏骨鶏も、外観上の特徴が似ていることから英名では「シルキー」と呼ばれ、Ukokkeiとは呼ばれないようです。 ※外国に似た鶏種がいなかったものは、そのまま日本名で呼ばれます(例:尾長鶏→Onagadori、東天紅→Totenko)。
鶏種で言えば、烏骨鶏(和名)=シルキー(英名)となるのですが、天然記念物である日本鶏「烏骨鶏」として考える場合は、別系統として捉え、日本種を「烏骨鶏」、洋種を「シルキー」と呼び分け区別することが多いようです。
烏骨鶏は、その名の通り、皮膚色が黒いことが重要な形質の一つであり、白、黒が内種とされています(現在この2種かは?)。一方、シルキーは、白、黒のほか、バフ(猩々)、パートリッジ(赤笹)、ラベンダー(灰)などなど多くの内種が作られており、冠の赤いものもいるようです。つまり、一見同じように見える種類であっても、遺伝子構成が、烏骨鶏とシルキーでは異なるものが存在すると言うことです。このことから、天然記念物である日本鶏「烏骨鶏」の保存という立場においては、「烏骨鶏」としてはふさわしくない遺伝子を洋種が持っていることから、これをシルキーと呼んで区別するのです。 最近では、日本鶏「烏骨鶏」の改良のために、シルキーを交配するケースも多いようですが、日本鶏「烏骨鶏」としては、ふさわしくない形質は排除するように選抜を繰り返します。 なお、烏骨鶏とシルキーは非常に似ており、また交雑されているものも多くいるので、一般に外観での区別は非常に困難になっているようです。 |