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NO.9789   RE:鶏の販売で説明が出来ない、販売禁止  こんちゃん  2008/04/19
お互いが理解の上で契約が成立しますが、卵や雛で有れば物により可也の変化のあるのが鶏です「勉強もしないうちに飼育しては質問を繰り返して騒がせる」
販売で〜〜即、純粋、原種とは?例えば優秀鶏から優秀が生まれる確立は無いと話した方が?確立は高い此れくらいです、此れが鶏です。
もし保存鶏が優秀物意外生まれないならば?保存の価値も消えるのです(優勢とは似たものが生まれ、劣勢此れはいろんな色艶鶏が生まれ来ます)劣勢より生まれた物を長く飼育して固定しますと、優勢になるのです。



佐藤様、こんばんは。
上記箇所は、内容的に飛躍し過ぎた部分や明らかに間違った部分があるように思いますので、書かせて頂きます。
長文になりますが、お許しください。

言葉の上で表現するのは難しく、読み手の受け取り方次第ということもあると思いますが・・・・。
まず、取引される状態が「卵や雛」であっても、特定の品種である限り、程度の差こそあれ、凡そその品種の特徴を備えた鶏に成長しなければいけません。その範疇を超えた鶏の出現は、もはや品種ではなく、雑種と言わざるを得ません。なぜなら、個体による遺伝子の発現の程度の差、つまり個体差はあっても、「品種」とは、「他と区別できる共通の遺伝的特性を持った個体群」であるからです。
確かに優秀な親個体から、必ずしも優秀な子供が生まれるとは限らず、そのために、より良い(望ましい)個体を作るべく選抜淘汰を繰り返し、またそのような個体差があるからこそ、品評会なるものが成立するのも事実ですが・・・。

簡単な遺伝の法則は、高校時代に習った方も多いかもしれません。今更の内容ですが・・・、改めて触れてみたいと思います。
鶏の遺伝子は、羽装、羽質、冠の形、毛冠、皮膚色、脚毛、卵殻色等など複雑で、現在なお未解明な部分も多いかと思いますが、少なくとも、優勢遺伝、劣性遺伝についての初歩的な知識は、日本鶏を扱う者にとっては、常識として正しく理解しておくべきではないでしょうか? 

優性遺伝、劣性遺伝とは、遺伝による形質の発現の仕方で、顕性遺伝と呼ばれることもあります。時に、漢字を見て、「優れている(好ましい)」「劣っている(好ましくない)」と誤解されている方もいるようですが、これは間違いです。

一組の遺伝子で優勢遺伝子をA、劣性遺伝子をaとします。固定品種の場合、この一組の遺伝子は揃っています(ホモと言います)ので、AA、あるいはaaということになります。仮に雄AA、雌aaとし、この2つを交雑させる場合を考えると、まず精子あるいは卵子が作られる時、減数分裂が起こり、この一組の遺伝子がバラバラ、つまり、雄はAとA、雌はaとaに分かれ、次に交尾し受精が起こるとき、雄から一つ、雌から一つの遺伝子を受け継ぎ、一組つまりAa(ヘテロと言います)となり、この遺伝子を持った雛が誕生します。雛はAaなのですが、見かけ上Aの形質となり、aの形質は現れません(この見かけ上の形質を表現型と言います)。
このAaの子供、つまりF2では、両親F1の遺伝子がいずれもAとaにわかれるので、F2は、AA、Aa、aaの3通りの遺伝子を持った個体が生まれることが判ります。Aは優性遺伝なので、表現型は、AAもAaも同じAの形質、aaの個体のみがaの形質となります。ここでaaはホモとなり固定(再固定)されたと考えますが、これを幾ら長年飼育しても、aa×aaはaaの子供しか生まれませんので、優勢になることは無いことがご理解いただけると思います。また、「劣勢此れはいろんな色艶鶏が生まれる」のは、雑種だからです。なお、Aaが、Aとaの中間型になる場合は、Aが不完全優勢ということになります。
実際には、これらの遺伝子が多数存在(羽装だけでも沢山あります)し、そのそれぞれの遺伝子が作用し、しかも相互に影響する場合もありますので、一度雑種化すると、再固定が容易でないことがお判りになると思います。
貴重な鶏種を安易に、あるいは不注意で雑種化させないことが大切だと言うのはそのためです。

最近、時々話題となっているアローカナ由来の青い卵殻遺伝子は優勢のようですので、上記記述で言えばAAに相当する遺伝形質です。以前に、「3年前に、比内鶏雌を6羽頂まして、アロウカナと交尾させて雛を育て現在8割が青玉を産卵していますがどうやら固定できました」と書かれておりましたが、8割の出現率ということは雑種であることを表しています。
「固定」の意味がご理解できていないようですが、青玉の場合は、あくまで100%の出現率、優勢ホモになったとき、固定できたと言います。

実際の青玉鶏の育種現場では、青い卵殻遺伝子は優勢遺伝のため、その遺伝子の有無は卵を見れば一目瞭然ですが、それが、ホモかヘテロかは区別がつかないので、この点が厄介でしょう。また、卵を産まない雄については尚更です。確認のためには、検証交配を行う必要があります。

掲示板や質問箱を見ておりますと、世間では、青玉を産むはずもない比内鶏(取引時には原種などと説明されたのかもしれません)が青玉を産んで驚かれたというようなトラブルもあるようです。不親切な販売者が十分な説明も無く販売されたのかもしれません。実際青玉は外観を見ても判らない形質ですので、直取引でも説明が無ければ結果は同じです。

上記の通り、雄は容易には判別不能ですので、育種の途中段階(雑種)の雄を、青玉遺伝子の存在を無視し、あるいは持っていないと勝手に解釈し、安易に普通の比内鶏に交配させたりなさらないよう、佐藤様もお気をつけ下さい。

最後に、この場の話題とは関係ありませんが、哺乳類の性染色体は、雄がXY、雌がXXであるのに対し、鳥の場合は、雄がZZ、雌がZWで、性を決定するのは雌側にあることを書き添えておきます。


NO.9792   Re: RE:鶏の販売で説明が出来ない、販売禁止  ヒロタン  2008/04/20  [ URL ]
こんちゃん様
分りやすい御説明大変ありがとうございます。
私は天然記念物である日本鶏にこだわって飼育していますが、
安易な交配で雑種を作らないように気を付けたいと思います。

NO.9795   Re: RE:鶏の販売で説明が出来ない、販売禁止  さらさ  2008/04/21
こんちゃん様の書き込みとても勉強になります。私はCM鶏しか飼育していませんが、軍鶏のみ趣味の範囲で畜産試験場から初生で導入することはあります。その地域によって扱っている鶏種は違いますが、軍鶏や名古屋あたりなら多くの畜産試験場で譲渡していると思います。初生で1羽250円〜300円程度でしょうか・・・売買においてはトラブルについては他でも聞いたことはあるので、私は鶏や雛あと自家配合の飼料の販売はしておりません。あくまでも自分の仕事と少しの趣味の範囲内で楽しみながら飼育してます。ただ、交配については慎重にすべきですね。

NO.9796   Re: RE:鶏の販売で説明が出来ない、販売禁止  佐藤瑞雲  2008/04/21
朝は4時からです、皆様お早う御座います、一風呂済ませました。

さらさ様それで良いのですよ。
畜産試験場で譲渡し、此れはね基本的には所轄以外には販売は出来ないのです、県費ですからね、地元の養鶏、農家へ提供であります、だから

雛は(平均¥126円)ですが予約制度です
地域で違いますが年間3〜4回に分けて雛の生産をしています

さて生き物は鶏は「大奥時代と同じく」?一番大事な条件は
(生まれた時はどれも同じ顔をしていますが)

環境でどのようにでも「本来有るべき、固体の最高の作出が出来るのです」此れは鶏が最高の喜びの生活が出来ているかにかかるのです、此処に朝の大きな声でコケ〜コ〜ウコ〜〜〜ウとアピルが出来ているかです、この繰り返しで生き物はより健康に綺麗に変化をして参ります、小さな小屋でかろうじて生きている、此れでは種の保存は望めません。

鶏を求めるとは何処から仕入れるのか?誰から買うのか?
先ずは自信が有るならば、畜産試験場で買うのも良いでしょう但し保存鶏では有りません卵肉が基本です。
(安く仕入れて最高の鶏を作る練習期間此れですよ)
私は100日以上にならなければ販売はしません自宅で手渡しが基本です。

NO.9797   Re: RE:鶏の販売で説明が出来ない、販売禁止  こんちゃん  2008/04/21
さらさ様、現在のCM鶏はF1品種、言い換えれば、雑種が多いようですね。一代交雑品種F1は、遺伝子がヘテロで揃うため、均質で、雑種強勢も期待できることから、CM鶏の主流です。雑種の良さをうまく利用していると思います。また、伴性遺伝を利用して、容易に雌雄判別できる品種も多いようです。しかし、F2になると形質が分離し、実用的価値は無くなります。販売する側から見れば、安定的に雛の需要が見込められると言うことで、鶏に限らず、野菜や花の種子もほとんどがF1品種になっています。
交配を行う場合は、明確な目的をもって行うことが大切ですね。

ヒロタン様は、矮鶏の遺伝子について色々交配実験し、遺伝子の推測をされており、凄いと思います。金鈴波や鞍掛などの良い個体が生まれる遺伝子の組み合わせが解明できるといいですね。

佐藤様は、飼育方法や取引時の注意事項を詳しくお書きになっています。これ以上トラブルを起こさないためには、それをご自身が実践されることが最重要課題ですね。

雑種自体が悪いと言うわけではありません。雑種は、雑種として、きちんと説明されて、お互いに納得の上で取引される限りは問題ありません。

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