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人インフルエンザも 鳥インフルエンザも 様々な型があり、 基本的に型があわないことには、ワクチン接種しても無意味。 獣医にしても畜産試験場にしても養鶏場にしても、 鳥インフルエンザワクチン接種をするようにと薦められた人なんて 1人もいないはずです。
ただ、 鳥インフルエンザ問題が発生したときのために 是非接種を徹底しておいて欲しいと 獣医師から指導される ワクチンがあります。 それは、ニューカッスル病のワクチン。
寒い冬場、 今まで全く元気だった鶏が突然バタバタほぼ同時に大量に死ぬ。 獣医師はこのとき 2つの病気の可能性を考えなくてはなりません。 高病原性鳥インフルエンザか?ニューカッスル病か? この2つは、原因ウイルスが違うし、病名も全然違う。 でも寒い冬場によく発生することと症状が、 診断がつけられないほど、似ているのだそうです それで 血清検査結果待ち(2−3日かかる) でも、もし、その患鶏が ニューカッスル病ワクチン接種済みだったなら、 ほぼ100% ニューカッスル病を否定できるそうです。 100%! ニューカッスル病は ワクチンで完全予防できる病気なんです。 ワクチンの使用説明通り、開封後1,2時間以内に接種し終えること等の 取り扱い方法を厳守していさえすれば。 それなら 鳥インフルエンザの可能性のみ考えて、すぐ行政指導に入れます。 一刻を争うときに 患畜が ニューカッスル病ワクチン接種済みか否か その違いはとても大きいそうです。
鳥インフルエンザも、ニューカッスル病も どちらも行政指導が入る重大な病気だから、 どっちでもやることには違いはないんじゃない?
いえ、規模と深刻度がまるで違います。 かたや、ニューカッスル病は 患畜が発生した地点半径5キロ以内は 行政指導と 感染を否定する検査結果が出ていても卵や鶏本体の移動禁止。 巻き添え食った鶏業者の損害は深刻です。 が、それでも、まだマシ。 ニューカッスル病は どこをどうしても 人には感染しません。
かたや、鳥インフルエンザは、患畜が発生した地点半径30キロ以内は 行政指導と 感染を否定する検査結果が出ていても卵や鶏本体の移動禁止。 巻き添えを食う業者はニューカッスル病の場合より多くなるのが普通で、損害も悲惨なくらい深刻。 感染の広がりは、何が何でもくい止めねばなりません。 人には滅多に感染することのない この「鳥インフルエンザ」は、 いつか「突然変異」で、 「人インフルエンザ」になる可能性があるからです。 人から人に感染しやすい「人インフルエンザ」に。 新しい型なので、当然誰も感染したことはなく、 誰も免疫を持っていません。大流行する可能性があります。 そうなってしまっては遅いのです。 それを世界中の人は 警戒しているのです。
深刻な分、ニューカッスル病の場合と比べ きっと非常事態解除までに持っていくのに 時間がかかる。
万が一当事者になったとき、あるいは巻き込まれたとき、 1番優先しなければならないことは、感染を食い止めること 少しでも早くこの非常事態が 解除される方向に進むこと。 一刻を争うときに、 行政が 先手先手と 行動できるよう、 協力できることは きちんとする。
患畜が ニューカッスル病ワクチンを接種済みか否か その違いは大きいことは説明しました。
ニューカッスル病ワクチン接種は 私たちにできる数少ないことの1つだと 私は考えています。
長文おつきあいありがとうございました。 |